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連合埼玉ニュース

2020.04.29

【メーデー関連情報】連合埼玉 第91回県中央メーデーメッセージ【埼玉県労福協】

 第91回県中央メーデーの中止に伴い、関係団体を代表し、埼玉県労働
者福祉協議会 理事長のメッセージ(ご挨拶)を掲載いたします。

 日頃より連合埼玉の皆さんには、労働金庫運動やこくみん共済coo
p、県内生協活動にご協力いただき感謝申し上げます。さらに「フード
バンク運動」や「東日本大震災広域避難者支援」などのご尽力にも重ね
てお礼申し上げます。

 第91回埼玉県中央メーデーが、新型コロナウイルスの感染拡大で働く
仲間の集いとしての開催が叶わなくなったことは大変残念です。

 私たち労働者福祉事業団体は、たとえコロナウイルスにより実際に集
まり「手をつなぐ」ことを避けざるを得なくなっても、労福協が設立当
初から実践してきた「手をつなぐ」という仲間意識の原点は、片時も忘
れるものではありません。

 
 社会学者の大澤真幸さんは、ウイルス感染の封じ込めは困難を極め、
結果として人の心も荒廃する「メンタル面の崩壊」の恐れを指摘してい
ます。

 「たとえば、各国の医療現場で人工呼吸器の絶対数が不足し、高齢の
重症患者と若い重症患者、どちらに呼吸器を優先的に装着するか、とい
う選択が迫られる事態が発生している。人工呼吸器を若者に回さざるを
得ないと判断。それは社会を維持していく優先順位としては、ある意味
正しいかもしれない。しかしその決断は『最も弱い立場にある人こそ、
最優先で救済する』という人間倫理の根幹をないがしろにする恐れがあ
る」と警鐘を鳴らしています。

 私たちは、SDGsの実践で、「誰一人取り残さない」ことを目指
し、「一番取り残されている人を最優先に」したいと考えてきました。
助け合い・支えあいで培ってきた私たちの理念は、誰を優先するかとい
う現実とどう向き合うのか。理想論かもしれませんが、高齢者も若者も
救う道を求めたいと思います。もち論、お金をたくさん持っている人が
優先されたり、非正規で働く人がより危険な状況に置かれることを認め
るわけにはいきません。

 私たちはここ数年、千年に一度とか百年に一度という災害に、たて続
けに見舞われました。世界に広がった今回の新型コロナウイルスの感染
拡大は、自国第一主義に染まりつつある人類に試練を与えています。

 私たちは、この機会に「心の手をつなぎ続ける」ことを忘れずに労働
者福祉運動を続けていきたいと思います。

 最後に、連合埼玉のますますのご発展を祈念するとともに、「守る、
つなぐ、生み出す」安心社会づくりに全力を尽くすことを誓い、コロナ
ウイルス感染の一日も早い終息をお祈りし、ご挨拶とします。


           埼玉県労働者福祉協議会 理事長 小林 直哉


以下からメッセージ文章をダウンロードできます、ご利用ください。