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連合埼玉ニュース

2020.04.07

2020春季生活闘争中小解決促進に向けた談話

                         2020年3月7日
     2020春季生活闘争中小解決促進に向けた談話
                日本労働組合総連合会埼玉県連合会
                         会長 近藤 嘉
 
 連合埼玉は3月10日、大宮駅駅頭において、予定していた「2020春季生活闘争・中小解決促進集会」を新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止とした。しかしながら春季生活闘争は中小・地場組合の交渉が今も継続している。
2020春季生活闘争開始時点の日本は、超少子・高齢化に伴う人口減少と労働力不足の中にあっても、ゆるやかな経済成長を続けているが、先行きについては、米中対立による貿易摩擦を背景とした世界経済の減速、第4次産業革命などによる産業構造の変化、膨らみ続ける社会保障費など、経済・社会の持続性確保にむけた不透明感が漂っていた。
そのような中、回答を引き出している組合は、4月2日時点で、2,277組合ある。これまでの回答状況は平均賃金方式の定昇相当込み賃上げ5,761円、1.94%前年同期比651円減、0.21ポイント減となっている。その中でも300名以下の組合については、5,839円、1.94%前年同期比666円減、0.22ポイント減とこれまで取り組んできた格差是正の流れを継続させているととらえている。
また、有期・短時間・契約などの労働者の賃上げは、加重平均で時給28.87円、月給6,157円となり昨年同時期を上回っている。
これから回答を引き出す多くの組合が、この結果を上回る回答を引き出せるかどうかがカギとなってくる。現時点での集計結果を、これから回答を引き出す中小・地場組合にとっての「天井」ではなく、「土台」としていけるよう、私たち連合は各組合の春闘交渉に対する支援を続けていく必要がある。
また、「働き方」については、本年4月1日より「時間外労働の上限規制」が中小企業にも適用され、同一労働同一賃金については大企業が本年4月から、中小企業については2021年4月から適用される。職場の働き方のルールを、すべての働く人にとって、より良いものとしていけるのは、職場の状況や働き方に対する多様なニーズをしっかり把握し、改善していこうという意思を持っている、各企業の労使をおいて他にはない。賃金、処遇制度とあわせ、「働き方」についても、各企業の労使が真剣で真摯な議論を積み上げて、「すべての労働者の立場にたった働き方」を実現できるよう、取り組んでいく。
2020春季生活闘争の中小・地場組合の交渉はこれからが本番となる。連合結成から30年。私たち連合埼玉は、これから回答を引き出す各組合の交渉を、地域のみなさんとともに、全力で支援していくとともに、「私たちが未来を変える!すべての労働者の『底上げ』『底支え』『格差是正』と働き方の見直しで!」を合言葉に、連合埼玉、構成組織、地域協議会、各労働組合から職場に至るまで総がかりで行動し、最後の最後まで粘り強く闘い抜く。
 ひろく県民の皆さんのご支援ご協力をお願いしたい。
                              以上